■猿でもわかる射撃紹介
このページを御覧のみなさんの中で「ライフル射撃」をご存知の方は、おられるでしょうか?おそらくほとんどの方が「何やねん?それ。」とお思いでしょう。そこで、ある程度知っている私が学生射撃について紹介させていただこうと思います。
↑スモールボアライフル
|
射撃は大きく2種類に分かれます。クレー射撃とライフル射撃です。クレー射撃は空中に放出された皿状の標的(クレー・ピジョン)を撃ち、散弾銃を使います。ライフル射撃はライフルもしくはピストルを使って静止した標的を撃つ競技です。
学生射撃では、エアー・ライフル(空気銃)とスモールボア(小口径)ライフル使ったライフル射撃を主に行っています。
(クレー射撃を行っているところもわずかながらあるようですが。)
↑エアーライフル競技の標的 (中心の黒い円の直径は3cm) |
エアー・ライフルは名前の通り空気銃です。圧縮した空気によって弾丸を発射します。原理としてはおもちゃのエアガンと同じですが、威力はまったく違います。手動でポンプを動かして空気を圧縮する銃とガスや圧縮空気を入れたボンベを使う銃があります。
スモール・ボア・ライフル(SB) は22口径のライフルで、火薬の燃焼により発生するガスの力で弾を発射します。口径や見た目こそ違いますが、映画やテレビでよく見る"SWAT"や特殊部隊のスナイパーが持っているライフルと構造は同じものです。頑張って練習すれば50m先の500円玉なら100%当てられるようになります。(500円玉は撃っちゃだめだけどね。)
エアー・ライフルは10m、SBライフルは50mの距離に設置した標的を撃ちます。種目によって定められた回数、標的を撃って、高得点を競います。
さて、種目は銃・姿勢などによってわかれています。銃はエアーライフルとスモールボアライフルの2種類、
姿勢は、
↓講師はMicrosoft社の特殊機動兵さん(実際のフォームとは多少異なります。)
立射(Stading;立って撃つ)
伏射(Plone;寝て撃つ)、
膝射(Kneeling;片膝を立てて撃つ)
の3種類があります。
得点は、一般的には立射→膝射→伏射の順に高くなります。
学生ライフル射撃で行われている主な競技種目は、以下のとおりです。
種目略称 | 種目名 | 制限時間 | 距離 |
10mS60 | 10mエアーライフル(立射60発) | 1時間45分 | 10m |
10mS40W | 10mエアーライフル女子(立射40発) | 1時間15分 | 10m |
10mP60 | 10mエアーライフル伏射(60発) | 1時間30分 | 10m |
10m3x20 | 10mエアーライフル3x20(三姿勢60発) | 2時間30分 | 10m |
50mP60 | 50mライフル伏射(60発) | 1時間15分 | 50m |
50m3x20 | 50mライフル3x20(三姿勢60発) | 2時間15分 | 50m |
50m3x40 |
50mライフル3x40(三姿勢120発) |
3時間20分 |
50m |
得点は、1発10点満点で、120発競技なら1200点満点、60発競技なら600点満点、40発競技の場合は400点満点になります。試合の参加者はそれぞれが種目によって決められた回数、制限時間内で射撃を行います。
大きな大会では、本戦の上位者8名でファイナル(決勝)が行われます。ファイナルは本戦とは別に10発を撃ち、本戦の得点に加算されます。得点は0.1点まで計測され10.9点満点で、10発で109点満点となります。ファイナルでは1発ごとに得点が発表されます。
最後に、「銃を使うねんから、危ないんちゃうん。」と思われる方もおられると思いますが、その点は大丈夫です。講習会を受けるなどして教育されていますし(といってもたいしたものではないですが)、今までケガなどをした人もいませんので。だって、何か問題が起きると警察から怒られて、部や競技の存在自体が危なくなりますんでね。
さて、色々と説明してきましたがお分かりになったでしょうか。少しでも分かっていただけたらうれしいです。もっと知りたい方はメールを送っていただければ、私が知っている範囲でお答えします。また、大阪大学吹田キャンパスのエアー射場にて我々ライフル射撃部が練習しているので、直接射撃を体験するのもいいですよ!!
NEXT→エアーライフル射撃競技で用いられる銃・標的・弾丸
|
|